啖呵 01

終電をこのまま逃してしまいたいあなたは僕の青春です

 

その刹那弾け飛ぶ星散る火花さらば平穏さらば友人

 

あの時も同じだった冬の夜無意識のお前しんどい私

 

始まりはいつも忘れてしまうからこれだっていつかは朧月

 

到着を車内放送が告げているいつか滅びる街を見下ろす

 

夜10時欠伸が重なる何回も私もあなたも寝てなくて

 

酔ってると言い訳しながら二人きり口を塞げど心が黙らぬ

 

百万遍この道通って君の家数え切れぬほどのただいま

 

ウインクで返事をされた卓上は二人っきりの小さな宇宙

 

ふらついて倒れてしまいそうになるあなたの目(ひかり)はこの世で俺だけ